- 私はたいした資産もなく子供たちも兄弟仲は良いので、遺言書の必要性をあまり感じないのですが、それでも遺言書を書いておいた方が良いのでしょうか?
- 「ウチはたいして財産もないから遺言書は必要ない」
「兄弟仲がいいから相続でモメるなんて考えられない」
とおっしゃる方が多いのですが、現実にはこういうパターンが一番モメやすい傾向にあるのです。
人は、目の前に「自分のものになるかもしれない財産」があれば、気持が動いてしまいます。
また結婚していれば、夫や奥さんの意見にも影響されてしまいます。
そのため、「長男と同居していた家と土地を売って財産を分けてほしい」などということもおこるのです。
自分がなくなった後で、子供たちにモメてほしくなければその思いを込めて遺言書を残すべきです。
遺言書を通してその思いが伝われば、兄弟間の無用なトラブルを避ける事ができます。
特に次のような条件の方はトラブルになりやすいので、早めに遺言書を作成しておくことをおすすめします。
●兄弟間のトラブルを未然に防ぎたい
相続で一番多いのが兄弟姉妹間でモメるパターンです。
特に相続財産が住んでいる土地・建物のみで長男が同居している場合などは、「家と土地は長男が相続する」と遺言しておけば、トラブルを未然に防ぐことができます。●内縁関係の配偶者がいる
内縁関係の配偶者には相続権がありませんので、どうしてもトラブルになりがちです。
遺言書を書くことで内縁の配偶者にも財産を残すことができます。●相続人以外に財産を渡したい人がいる
例えば、事業を継いでいる娘の夫、面倒をみてくれた嫁なども相続権がありませんので、トラブルになりやすいパターンといえます。
遺言書にしっかり明示することで、相続権のない人に財産を残すことができます。●子供がいない
子供がいない場合は被相続人の両親、その両親がなくなっている場合は被相続人の兄弟姉妹が相続人になります。
もしこの兄弟姉妹がなくなっている場合は、その子供(被相続人の甥・姪)が相続人となります。
こうなると相続人の数も多くなりますので、モメやすくなります。
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